こんにちは。シュンスケ(@shunsuke333)eです。
富士フイルムはストロボが弱点、というのは過去の話で今はハイエンドストロボEF-X500をはじめ、高性能ストロボが使えます。
私もストロボが欲しくなり、調べているうちにオフカメラというものをしたくなってきました。ということで、X-T2でオフカメラをするためのストロボを4つ並べてみます。
オフカメラって何?
ストロボを、この写真みたいにカメラのアクセサリーシューに装着した状態をオンカメラと言います。逆にカメラから離して使うと、オフカメラという言い方をします。
今回のストロボ選びの目的は、オフカメラで、ワイヤレスで、自動調光で発光させること。(=ワイヤレスTTL発光)
これができると、撮影の幅かかなり広がるらしいんですよ。物撮りも捗るとか。
ちなみに世の中にはストロボはオフカメラしかしない!って人も居るらしいですけど、私はいい加減なのでテキトーにオンカメラでもオフカメラでも使っていこうと思ってます。
ストロボにあったら便利な機能3つ
私みたいなストロボ初心者にとってストロボってハードルが高いんです。なのでまずは楽したい。ストロボが自動でいい感じ光って欲しいんです。
写真でご飯を食べているようなプロは基本的に、ストロボはマニュアル発光らしいですけど、マニュアルという響きがすでに難しそうなんですよね。
なので、今から挙げる3つの機能があるストロボで楽して良い感じの撮影をしようと思います!
1つ目、TTL
TTLっていうのは、レンズから入ってきた光に応じて最適な発光量をカメラが判断してくれる機能。基本的に、富士フイルムのカメラで使うなら「富士フイルム用」って書いて有るストロボじゃ無いとこれに対応してくれません。
TTLに対応してないと、自分でストロボの光量を設定しなきゃいけない上にカメラの絞り、ISO感度、SSまで全て指定するマニュアル発光になるらしいです。
2つ目、ハイスピードシンクロ(HSS)
ハイスピードシンクロ。響きがかっこいい。このHSS機能があれば、高速シャッターにもちゃんとストロボが同調してくれます。
これに対応していないと、ストロボ使用時にシャッター速度が1/250より高速に設定できなくなるんですよ…。でもまあ、困るのは主に野外での撮影だから私はあんまり関係ないかな?
HSSについて詳しく知りたい方はこちら↓
http://cweb.canon.jp/camera/flashwork/ettl2/high/index.html
3つ目、ワイヤレス発光
ワイヤレスで発光する機能です。ワイヤレスの方式にもいろいろあるのですが、とりあえず私がやりたいのは「ワイヤレスTTL発光」なので今回はそれに対応したものを選ぼうと思います。
↓おまけ。ワイヤレスの3通りの方式、光学式、赤外線方式、電波式の説明
光学式は、内蔵ストロボでもなんでもいいから、なにかが光りさえすれば(トリガーって言うらしい)それに同調して外部ストロボも光るって言うわりとラフな方式です。純正品の富士フイルムのストロボはこちらの方式です。デメリットとしては、他の人がストロボを同時に使ってたり、明るい場所だったりすると使えないことがあります。
赤外線方式は少し前の主流でした。目に見えない光なのでトリガーの光が邪魔をしません。距離や角度で光らないデメリットがあります。
電波式ワイヤレスは、主にWi-Fiの帯域を使って通信する方式です。メリットは他の方式より長距離まで届くことで、現在の主流です。ちなみに今回紹介するストロボのメーカーであるニッシンは、この電波式を使った独自のNAS(Nissin Air System)というワイヤレスシステムに対応した商品を数多く出しています。
富士フイルムX-T2で使いたいクリップオンストロボ4つ
いろいろ適当な説明ですみません。私もよくわかっていないのでこれが限界です。(間違いがわかったら直します。もしよかったら教えてください。)
ということで、TTL、HSS、ワイヤレス(TTL発光)に対応した、X-T2で使えるストロボを一覧にしてみました。
富士フイルム EF-X500
富士フイルムの純正ストロボEF-X500。X-T2に合わせて開発された本格的なストロボで、11月17日に発売になりました。
ガイドナンバーは50、照射角24-105mmです。
※ちなみに、ガイドナンバーっていうのはざっくり言うと光量と光が届く距離で、照射角は光を照射する範囲です。数字や範囲が大きいほど表現できる幅が広がります。
EF-X500は後発で純正品だけあって、私の欲しい機能にも全て対応しています。
○TTL ◯HSS ◯ワイヤレスTTL発光
ただし、これ1台では、ワイヤレスTTL発光は使えません。
2台あれば、1台をカメラのシューに装着(オンカメラ)しコマンダーとして使い、もう1台をカメラから離して(オフカメラ)スレーブとして使うことができます。
ニッシン i40 富士フイルム用
ストロボ専業メーカーのニッシンから、i40です。高さ8.5cm、重量は180gという取り回しの良さながら、バウンス角度は自由自在、ガイドナンバー40、照射角24-105mmを誇る高性能ストロボです。
私が欲しい機能を見てみると…。
○TTL △HSS △ワイヤレスTTL発光※
という感じで、HSSにはファームウェアで対応予定。また、これ単体ではワイヤレスTTL発光には非対応ですが、ニッシンのワイヤレスコマンダーAir 1とレシーバーAir R(富士フイルム用は未発売)を追加購入すればイケます。
※富士フイルム用のAir Rが未発売なので、i40で電波式ワイヤレスTTL発光は現時点では不可能です。ちなみに変な話ですけど、富士フイルム用のAir1と、他社用AirR+i40を組み合わせて電波式ワイヤレスTTL発光することは可能です。←ややこしい。
ちなみにこのi40でオフカメラをする方法は、ワイヤードならオフカメラシューコードを使う方法があります。マニュアル発光のみ。※Canon製ですが、富士フイルムのカメラでも使えます。
さらにワイヤレスのマニュアル発光なら、こういったいわゆる”中華ストロボ系”商品で使えます。(※技適には未通過なので日本国内では使えません)
ニッシン i60A 富士フイルム用
こちらもニッシンから、10月に発売されたばかりの大光量ストロボ、i60Aです。i40と同じく小型なストロボで高さは9.8cmですが、さすがに高スペックなので重さは310gとそこまで軽くはありません。
ガイドナンバー60。照射角24-200mm。
○TTL △HSS ◯ワイヤレスTTL発光
i40と同じく、HSSはファームウェアで対応予定。i60AはレシーバーAir Rの機能を内蔵しているので、ワイヤレス発光をしたければ、コマンダーAir 1を追加購入するだけで使えます。
TTLワイヤレスで使うならAir1も
ニッシン Di700+Air 1 富士フイルム用
またまたニッシンです。Di700A+Air 1。こちらは大型ストロボとAir 1がセットになったお得なモデルです。Di700Aは12.5cmと背が高いため大きなレンズでもケラれにくいメリットがあります。またサイズに余裕があるので、i60Aよりも熱を持ちにくいそうです。そのぶん重量は380gと比較的重くなっています。
ガイドナンバー54。照射角24-200mm。
○TTL △HSS ◯ワイヤレスTTL発光
Di700AにはもちろんAir Rの機能が内蔵されているので、このパッケージだけでワイヤレス発光が可能です。
コスパで選ぶならこれ以外有りえません。私が選ばなかったのは、たまにオンカメラでもストロボを使いたいのでミラーレスで使うにはDi700Aの背が大きすぎ&重すぎ、って思ったのと、おっちゃんと被るからっていう理由です。
ところで富士フイルム用のDi700A+Air1は人気で在庫切れみたいですね…。3万以下でこの機能なら、そりゃ売れますよ!
実際にストロボを使うと、写真がどう変わるのか?(オンカメラ編)
まずはオンカメラでの撮影の例です。
ビフォー(ストロボなし、シーリングライト)
ただ開放で撮っただけの写真です。F1.4、ISO400、シャッター速度は1/200です。
アフター(ストロボあり、天井バウンス)
カメラに直接ストロボを付けて、バウンスで撮影しました。
ISO400、F5.6、シャッター速度1/75です。美味しそうな焼肉のタレ感が伝わってきます!
ストロボを使うと、写真がどう変わるのか?(オフカメラ編)
つぎはオフカメラです。カメラとストロボを離して発光させます。
被写体は大好きなカメラ、X70です。
ビフォー(ストロボなし)
ストロボなしの例です。夜の屋内で、絞り開放で撮りました。ISO400、F1.4、1/105。これはこれで雰囲気はいいかも?
アフター(ストロボあり、オフカメラ)
ストロボを使って撮りました。ストロボの大光量のおかげで、ISO200でもF11まで絞ることができました。全体にピントの合ったキリッとした写真になっています。
ビフォー(ストロボなし)
日が沈んだ時に撮った玄関先の梅の花。焦点距離90mm、シャッター速度1/10で完全に手ブレで失敗写真になりました…。
アフター(ストロボあり)
同じ場面でストロボを使うとこんな感じに。ISO AUTOのままだったので6400まで上がっちゃいましたが、上の写真と比べるとくっきり写りました。
ストロボを使った物撮り
机の上の白い布にiPhoneとカメラを置いて撮りました。ストロボも机の上に置いて、天井バウンスさせました。天井バウンスはお手軽ですが光が固い印象です。(個人的には好き)XF60mm、F8、ISO200。
背景用の白い布と、60cmx90cmのソフトボックスを2つライトスタンドに立てて、少し本格的に撮ってみました。ストロボ2灯で多灯ライティングっていうのかな?
影少なめで宣材写真みたいに撮れますけど、準備するのが面倒な上に場所を取るので大変なのでもうやらないかも。XF60mm、F8、ISO200。
上の写真の条件から背景用の白い布を取り除いた状態で撮りました。ソフトボックスを使うと、天井バウンスより光が柔らかくなり、自然光に近い印象です。XF35mmF1.4、F11、ISO200。
これはライトスタンドにブームアームとソフトボックスを取り付けて撮りました。被写体とソフトボックスの距離が近いため、この組み合わせが一番綺麗に写るかも?XF60mm、F11、ISO200。フィルムシミュレーションACROS。
ストロボがあるのとないのじゃ大違い!
まとめ
ということで、富士フイルムX-T2で使える高性能ストロボをまとめてみました!
ストロボは何かよくわからない言葉ばかり出てきて難しいですね。TTLとかFP発光とか最初は暗号かと思いました…。
それにしても純正のEF-X500が気になります。高性能なのはもちろんのこと、ストロボなのに質感に拘っていたり、防塵防滴だったりでXマウントユーザーの心を掴んできます。でも値段が高い。
ニッシンの各種ストロボは質感にこだわってたりはしませんが、品質と価格が、道具として非常に優れている印象です。
余談ですが、ストロボをオンカメラで使うだけとか、ワイヤレスはマニュアル発光でもOKとか、中華ストロボでも可ならば、他にもたくさん選択肢があります。たとえば純正だとEF−42があります。これをスレーブにして、X-T2の付属ストロボをトリガーとして使うことで光学式のワイヤレス発光ができます。中華ストロボだとGodox TT600。このTT600は、マスター(トリガー)&スレーブ機能があって1万円以下という鬼のようなコスパですが、ただし日本の電波法に通過していない罠が…。
私はニッシン Air1、i40、i60Aを買いました
最終的に、私はニッシンのAir1、i40、i60Aを買いました。
ストロボが2灯あると、二つ束ねてそれぞれの発光量を抑えて連写したり、1灯をレフ板の代わりに使ったりできて面白い感じです!
あと、しばらく使ってわかったのですが、私がよく使う物撮りでは他のサイトにあった通りTTLは必要ありませんでした…(笑)むしろクリップオンである必要もありませんでした。均一な光と発光量と短いチャージ時間が欲しいので、モノブロックストロボが用途に合っていたように思います。そのうち買いたい…。
↓参考にした本です
可愛い女の子いっぱいでかつ為になる本。
コメント
コメント一覧 (4件)
詳細なテストレポートありがとうございます。とても参考になりました。
私もX-T2を使っていて、ワイヤレスTTLをしたいな、と思っていました。が、富士純正のフラッシュは高価な上、2台必要で財政的に厳しいです。
なのでNISSHINのフラッシュを、と思っていましたが、同社のウェブを見ると「※富士フイルム用はカメラ側でワイヤレスTTL機構を搭載していないため対応しません。」とか、AirRは富士フイルム用がなかったりして購入を躊躇していました。
そして色々調べ、こちらのブログにたどり着きました。
一つお伺いしたいのですが、上に掲載された画像を拝見しますと、X-T2とAir1とi40、またはi60でワイヤレスTTL調光撮影が可能だということですよね?
単に「発光」するのではなく、「調光」ができるかということを教えていただければと思います。
お忙しい中とは思いますが、宜しくお願いします。
篠田さん、コメントありがとうございます!
参考にしていただき嬉しく思います。
記事の中での説明が不足しておりましたので本文に加筆しました!
私はX-T2にAir1と、i60Aにi40を追加して使っていますが、この場合i60AはワイヤレスTTL調光で、i40はただのマニュアル発光になります。
Shunsukeさま
早々のお返事ありがとうございます。
私はカメラマンをしておりまして、今まではキヤノンを使っていたのですが、だんだんカメラの重さがキツくなり、Xシリーズに乗り換えてきました。
ただインタビュー等ではワイヤレスTTLがどうしても必要で困っていたのです。
Shunsukeさまの情報はまさに貴重でありがたいです。
これで全ての取材をXシリーズで行うことが出来ます。
心から感謝いたします。ありがとうございました。
コメントありがとうございます。
そう言っていただけると、本当に嬉しいです。
ブログやっててよかったです。
こちらこそありがとうございます!