最近あたらしくテイラーのギターを買って楽しく弾いています。
が、届いた時点ですこし弦高が高めなのが気になっていました。
この記事では別売りのレンチを購入してトラスロッドを回し、高すぎる弦高を調整する方法を書きました。
テイラーのギターは調整レンチが別売り
大抵のギターはトラスロッドの調整用のレンチがギターに同梱されていますが、テイラーは別売りです。
私が購入したのは純正品。Baby Taylorと、Taylor 314ce共に使うことができました。
純正品でなくとも、テイラーギターには1/4インチのパイプレンチを使えばOKとのことです。
※ただ下記の製品はレビューで使えないという情報もあるため、できればテイラー純正品を買う方が良いと思います。
注意点
トラスロッドを弄る前に、いくつか知っておいたほうがいい注意点があるので説明します。
テイラーギターはサドルやナットで弦高の調整をしてはいけない
テイラーギターは弦高をサドルを削ることで調整することを良しとしていません。ネックに仕込まれたシムを交換することで調整します。詳しくはこちら。
順反りで弦高が高い場合はトラスロッドで調整できる
ギターのネックが順反りになっていることが原因で弦高が高い場合は、トラスロッドを回すことで調整できます。
順反りに関しては下の項目で説明しています。
トラスロッドの調整は自己責任で
あくまで調整は自己責任で行う必要があります。本来、トラスロッドを回すのは専門的な知識を持った人がするべきことで、やみくもに回すとギターを破損する可能性があることを心に留めておいてください。破損でなくとも、ネックが捻れたりすることで却って弾きにくくなるかもしれません。自信がない場合は、ギターを購入した販売店に相談するのが最善です。
ネックの順反りと逆反り
ギターのネックは環境によって反ることがあります。ネックは弦のテンションに常に引っ張られており、さらに温度・湿度の変化によって木の収縮が起きるため季節や環境にも敏感です。(テイラーギターの理想的な環境は。常に21度で湿度50%の環境だそうです。)
ネックが内向きに反ることを順反りといい、その反対を逆反りと言います。
順反りになると弦高が高くなり弾きにくくなったりします。環境や、経年でだんだんとこの状態になりがちです。
逆反りはビビり(振動する弦がフレットに当たって雑音が出る)が発生しやすくなります。弦を張っていない状態で放置などするとこのようなことになるかも。
これらの問題を解決するために、ギターにはトラスロッドと呼ばれる金属の棒が仕込まれています。このトラスロッドを回すことにより、弦のテンションとネックをバランスさせ、ネック角度を矯正することができます。
弦高をチェック
12フレットの6弦の高さをチェックしてみます。
弦高の高さは、好みやプレイスタイルによって変わります。ビビらない範囲で低いと弾きやすくなり、ある程度高い方が弦の振動幅に余裕が出て音が大きく開放的になります。
今回は弾きやすさを重視します。一般的には2.5mm以下だと弾きやすいとされているので、その数字を目指します。
ネックの状態をチェック

自分のギターのネックがどのような状態かをチェックします。
1フレットと13フレットを押さえて、6フレットの状態を見てトラスロッドを回す基準にします。6フレットはギリギリつかないくらい(名刺の厚み以下)が目安です。
トラスロッドを回す
トラスロッドを回していきます。

トラスロッドの調整部は、Baby Taylorはサウンドホール内にあります。

Taylor 314ceの調整部は、ヘッド内です。
順反りの場合

順反りの場合は時計回りに回す(締める)ことで、真っ直ぐに近づけることができます。
15度くらい回したら、「弦高をチェック」「ネックの状態をチェック」の工程に戻り、理想的な状態に近づけていきます。
逆反りの場合

逆反りの場合は反時計回りに回し(緩める)ます。
順反りの場合と同じように、少し回してチェック、を繰り返します。
完成

弦高が弾きやすい高さになり、ネックがストレートになったら完成です。(ネックがストレート、はわずかに順反りのことを言います。)
弦高が、たとえば3.5mmくらいから2.5mmくらいに下がると、ギターは別物と言っていいくらい弾きやすくなります。ギターの上達は楽しさに直結するため、ギターのコードが押さえ辛いと感じたらまず弦高の調整をすることをおすすめします。
画像はhttps://www.taylorguitars.comより