こんばんは。シュンスケ(@shunsuke333)です。
富士フイルムのミラーレス一眼カメラ、X-E2は2013年11月発売の古いモデルなんですけど、度重なるアップデートで最新機種並の性能になっています。実際に買って使ってみると、その素晴らしさは想像以上でした。
X-E2の最高なところ
褒めたいところだらけ。
まずは見た目と軽さから。
見た目と質感が最高
マグネシウムでできたトップカバーや、全体を覆うレザー調の貼り革。フィルム時代のライカを思わせる、レトロなデザインです。うーん、カッコいい。
背面にはカスタマイズ可能な多数のボタンと、一つのダイヤルがあります。右下にはMADE IN JAPANの文字。
MACRO切り替えボタンがありますが、最新ファームウェアではこの機能は自動化されました。なのでこのボタンも好きな機能にカスタマイズ可能です。
シャッター速度、露出補正はカメラ右肩のアナログダイヤルで直感的に操作できます。
メーカーロゴは上面にあります。
小さくて軽くて最高
X-E2は、バッテリーとSDカードを装着した状態で350g、XF 35mm F2レンズを装着しても500g弱という軽さです。
こればかりは実際に持ってもらわないと伝わらないと思うんですけど、本当に軽いんですよ。届いた時、モックか!?って思っちゃいましたからね。
グリップは小ぶりですが、XF 23mm F2やXF 35mm F2といった小型のレンズを使う限りは快適です。
作例
上手い人が撮った作例はこちら!
[blogcard url=”https://www.cola507.com/fujifilm-x-blog-photographer-10/”]
X-E2で感じた、レンジファインダー型カメラのメリット
私はこれまで、一眼レフタイプのカメラである、X-T10やX-T2を使ってきました。
今回のX-E2ではじめて、四角い形状で右肩にファインダーがある、レンジファインダー型を使いました。
いくつか衝撃を受けたことを、かなりポエミーな感想になりますが書いてみます。
四角い形状
バッグへの出し入れがスムーズです。
一眼レフタイプのように、真ん中に出っ張りがないのでどこにも引っかかりません。これ、大した差じゃないと思ってる人も多いと思います。私もそうでした。
でも、実際はかなり大きな差だと感じました。
カメラの形を自分の意識が把握しやすい、とでも言えば良いのでしょうか。一眼レフタイプのものは、想像以上に出っ張りが邪魔で、バッグに入れたりした時にあれ?ここひっかかっちゃうんだ的な違和感があったりするのですが、このX-E2は手で持った感じから想像するサイズが実際のサイズと近く、入ると思ったところには入るというしっくり感があります。
なので、カメラをバッグに入れて持ち出すときに気分が楽です。
一眼レフ型のカメラは、大きなファインダーが真ん中にあって、大きなグリップを備えるため確かに便利ですが、その反面、ボコボコと無駄に出っ張っていていびつな形をしているとも言えます。
X-E2を使っているとレンジファインダー型こそがカメラ、というか道具のあるべき姿じゃないか?という気がしてしまいます。
左肩のファインダー
X-E2は、左肩にEVFがあります。私はこの配置には慣れていないので、これまでは苦手意識がありました。でも、実際に使ってみると全然ありだったんです。
いままで使っていたX-T10やX-T2は、EVFが光軸上にあり、カメラと一体感が得られ、非常に撮影にのめり込めました。しかし、逆を言えば、カメラの方に夢中になるあまり、目の前の子供と距離感を感じてしまうようなことがありました。
それに比べ、X-E2の左肩のEVFを使って撮ると、目の前の子供と一緒にいる感じを持ち続けることができます。
その理由は、X-E2のEVFを覗いた時、被写体である子供に顔をあまり隠さずに見せるような状態になるからかもしれません(右目な場合ね)。これが光軸上のEVFのカメラだったら自分の顔はほとんど隠れるし、背面の液晶を見ると目線は子供から外れます。
X-E2なら、子供にとっても、撮影している私の顔が半分以上見えるワケで、結果、お互い生の表情を見れるし、自然な表情が撮れたりします。これは大きなメリットだと感じました。
(X-Pro2なら、同じ光を見ることができるOVFなんだよな…。ゴクリ。)
左目で覗く派にとっても、真ん中ファインダーで右手が窮屈になるより楽だし、左肩のファインダー最強じゃない?
X-E2の不満な点
X-E2を使っていると、少し不満な点もあります。
X-T2という最新の上位機(価格も倍のもの)と一緒に使っているため、どうしても比較してしまいます。人間贅沢になるね…。
AFの速度と精度
X-E2で屋内で遊ぶ子供を撮っていると、まつ毛や瞳にバチピンという当たり写真が、X-T2ほど簡単に出ません。明るい場所や条件がいいと全く問題はないんですが…。
X-T2だといとも簡単に決まります。暗所AFも良い感じなX-T2、すごい。
剛性感
X-E2はトップこそマグネシウム製ですが、背面が樹脂、ボトムも半分樹脂という少し惜しい感じの造りになっています。このせいなのかはわかりませんが、持った時に金属の塊感というほどの剛性感は感じられません。
フルマグネシウムボディのX-T2は、金属の塊感があって最高です。
画質を比較すると…?
画質を比較すると、X-T2の方が高精細で、しかも高感度も1段分綺麗な印象です。ぱっと見でわかるほどの差があるかといえば微妙で、レンズや設定の差の方がよっぽど大きいですね。
画質の差よりも、JPEGのサイズがX-T2とX-E2で大きく違うのが印象的でした。X-E2は1600万画素でしかも圧縮率が高めなので4MB前後、X-T2は2400万画素で12MB。約3倍です。
X-E2のJPEGは、X-T2とも大差ない画質で容量が3分の1。使いやすいです。
X-E2を、X-T10と比較してみる
X-E2を、X-T10と比べてみます。
この2機種は、センサーとプロセッサーが同一なので、AF性能や、EVFの遅延といった基本的な部分で性能に違いはありません。(最新ファームウェアの場合)
レンジファインダースタイルと、一眼レフスタイルという大きな違いのほかに、細かい違いもあります。私が特に気になる部分を、かんたんに表にまとめてみました。
X-E2 | X-T10 | |
---|---|---|
センサー | X-Trans CMOS II | X-Trans CMOS II |
AF | 最速0.06秒 49点(シングルポイント) 77点(ゾーン) | 最速0.06秒 49点(シングルポイント) 77点(ゾーン) |
カメラボディの製造国 | 日本 | タイ |
キットレンズ(XF18-55)の製造国 | 日本 | 中国 |
バウンス | 可能 | 不可 |
最大拡張感度 | 25,600 | 51,200 |
連写(秒)/連続撮影枚数 | 7枚/18枚 | 8枚/8枚 |
液晶 | 104万画素 固定式 | 92万画素 チルト式 |
EVF | 0.5型0.64倍 236万画素 自動調光なし 遅延0.005秒 50FPS | 0.39型0.62倍 236万画素 自動調光あり 遅延0.005秒 54FPS |
起動時間(最速) | 0.5秒 | 0.5秒 |
シャッター速度 | 1/4000(メカニカル) 1/32000(電子) | 1/4000(メカニカル) 1/32000(電子) |
サイズ(WxHxD) | 129×74.9×37.2 | 118.4×82.8×40.8 |
重量(SD、バッテリー込) | 350g | 381g |
X-E2
X-E2はボディ、付属レンズ共に日本製です。
内蔵ストロボ(GN8)のバウンスが可能で、連写は7枚/秒ですが、連続撮影可能枚数は18枚と多めです。液晶は104万画素で、固定式です。
実際の使用感としては、X-E2はスナップ向きのカメラと言えると思います。屋内外問わず非常に気軽に使えます。
X-E2は米国ではかなりの人気機種で、2016年にグリップと一部のボタンが変更されたマイナーチェンジ版X-E2sが発売になりました。(日本では未発売)
なんとなくですが、みなさん食わず嫌いなんじゃないかなと思います。すごく良いカメラですよ!
X-T10
X-T10はボディがタイ製で、レンズキットのXF18-55は中国製です。
EVFに自動調光が有り、拡張感度が51,200まで可能です。連写は8枚/秒、連続撮影可能枚数も8枚です。液晶が92万画素でチルト式です。X-T1とほぼ同一の操作系で、前面ダイヤルがあります。
X-T10は、多くのダイヤル、チルト液晶での自由な撮影、光軸上のEVFでズームレンズが使いやすいなど、万能タイプのカメラといえます。実際に使っていましたが、連写こそ向きませんが、本気撮りもスナップもなんでもこなせるという印象でした。
日本、アジア諸国では一眼レフスタイルが人気で「X-T10が発売されて以降、X-E2が全く売れなくなった」というほどです。
FUJIFILM ミラーレス一眼 X-T10 レンズキット シルバー X-T10LK-S
X-E2とX-T10の(JPEG)画質に差はあるのか?
同一スペックなので、差はないと思われがちですが実はあります。
X-E2のJPEGサイズは、4〜5MB位なのですが、同じセンサーで同じ1600万画素のX-T10は7〜8MB位と圧縮率に差があります。
調べてみると、X-T1とX-E2がJPEGにおいて同じ程度の圧縮率で、X-T10と比較するとディティールがほんの少し潰れるようです。これは個人的な好みですが、このディティールが潰れて滑らかになることが特に人物撮影では逆に良い方向に作用しているように見えます。
富士フイルムのカメラは同一センサーでも画質について差があると言われていますが、この圧縮率が原因の一つみたいですね。発売時期も違うので、もしかしたらJPEGの生成エンジン自体が違うのかもしれませんね。ちなみにX70はX-T10と同様JPEG1枚が7〜8MBでした。
※JPEGの圧縮率は、X100T以降の製品で変わったそうです。
まとめ X-E2のルックスや軽さ、肩のファインダー…最高です。
X-E2は3年前発売の少し古いカメラですが、俺たちの富士フイルムが何年もの間ファームウェアのアップデートを続けてくれたおかげで、いまでも十分に高性能なカメラです。その性能はX-T1と同等です。
特に小型単焦点を使い、子供や家族をスナップするような撮影スタイルには、一眼風カメラよりもX-E2のようなレンジファインダー風カメラの方が楽しいと感じます。
デザインや造りも良く、サイズも小型で気軽に使えるX-E2。撮れる写真は最高です。今は値段もこなれているので、「めちゃくちゃ買い」なカメラだと思います。
アレが気になる
ところで…。上で挙げたX-E2の不満点「AF」「剛性感」を解消できるカメラが存在しています。X-Pro2です。
私はX-T2を買うときに、一度はX-Pro2を諦めたのですが、X-E2を使ってみてレンジファインダー風カメラの良さを覚えてしまった今、また欲しくなってしまいました。
なんて悩ましいカメラなんだX-Pro2。
[speech_bubble type=”fb” subtype=”L1″ icon=”1.jpg” name=””]たすけて!カメラ沼から抜け出せない![/speech_bubble]
後継機種のX-E3が出たので比べてみました!
[blogcard url=”https://www.cola507.com/whats-new-in-fujifilm-x-e3/”]
コメント
コメント一覧 (3件)
やっぱり 行き着くところX-Pro2ですか!
Shunsukeさん、もう間もなく 間違いなくポチッ!ですね。
アタシは間近のX100Fの方にも気持ちが揺らいでます。
X-Pro2のマイナーチェンジ?なんて?
ありますかね???
X-Pro2のことを考えると悶々としますね。でもまだしばらくは金銭的に買えなそうです…。
X-Pro2のマイナーチェンジがあるとすれば数年後でしょうかね??
X100Fってレンズは前と一緒らしいので、単にPro2のSS/ISOダイヤルが付いてセンサーが変わったくらいなんでしょうか。割とすぐ出るらしいですけど、情報が少なめですよね。こっちも気になる!
[…] 富士フイルムX-E2のレビュー!ルックスとサイズ感、使い心地にハマった!X-T10とも比較。 […]