Sonosの高音質とIKEAの洗練されたデザイン、そして手頃な価格という、三拍子揃ったスピーカーが登場しました。それが、IKEA SYMPHONISK(シンフォニスク)ブックシェルフスピーカーです。2019年夏にヨーロッパで発売され 、日本では2020年から販売が開始されました 。本棚にすっぽり収まるコンパクトなサイズ感ながら、Sonosの技術を惜しみなく投入した、本格的なサウンドが魅力です。
この記事では、IKEA SYMPHONISK ブックシェルフスピーカーについて、国内外のレビューやブログ、SNSでの評価を徹底的に分析しました。音質、デザイン、価格、使い勝手など、あらゆる角度からその実力を探り、競合製品との比較や長期使用における評価、さらには改善点や問題点にも触れていきます。
IKEA SYMPHONISKシリーズの概要
IKEA SYMPHONISKシリーズは、Sonosの革新的なサウンド技術とIKEAの優れたデザイン性を融合させた、他に類を見ないWiFiスピーカーです。2019年の発売以来、スマートホーム化の流れにも乗り、人気を博しています。 シリーズには、ブックシェルフスピーカー、テーブルランプスピーカー、絵画フレームスピーカー、フロアランプスピーカーなど、様々なバリエーションがあり、ライフスタイルや好みに合わせて最適な一台を選ぶことができます。
開発の背景
SonosとIKEAは、SYMFONISK WiFiスピーカーの共同製作を通して、家庭空間にサウンドを取り入れるための新しいアプローチに挑みました。 Sonosは、高品質なサウンドを提供することで知られていますが、従来のスピーカーは、設置場所やデザインの面で制約がありました。一方、IKEAは、家具のデザインと機能性において豊富な経験を持っています。
両社の協力体制は、「インタラクティブプロセス」と表現できるものでした。 IKEAがスピーカーのプロトタイプを設計・組み立て、Sonosがそのサウンドを測定・チューニングし、改善点をフィードバックするというプロセスを繰り返すことで、両社の強みを最大限に活かした製品開発を実現しました。
SYMPHONISK ブックシェルフスピーカーの特徴
SYMPHONISK ブックシェルフスピーカーは、その名の通り本棚に収まるコンパクトなサイズ感が特徴です。縦置きにも横置きにも対応しており、設置場所を選びません。 また、別売りのアクセサリーを使えば、壁掛けスピーカーとしても使用できます。 さらに、消費電力はわずか20Wと、省エネ設計も魅力です。
音質
Sonosとの共同開発ということもあり、音質面での評価は非常に高いです。 低音から高音までバランスが良く、クリアでパワフルなサウンドが楽しめます。 特に、コンパクトなサイズからは想像できないほどの豊かな低音は、多くのユーザーから高く評価されています。 ボーカルはクリアで存在感があり、トランペットやギターなどの高音域も伸びやかに表現されます。 全体的に、音のエッジは柔らかく、聴き心地の良いラウンジトーンで、BGMを流すのに最適です。
デザイン
IKEAらしいシンプルで洗練されたデザインは、どんなインテリアにも馴染みやすいと好評です。 ファブリック素材を採用した筐体は、温かみがあり、スピーカーらしさを感じさせません。 本棚に置いても、壁に掛けても、インテリアの一部として自然に溶け込みます。
設置方法も非常にフレキシブルです。 横置きにしてベッドサイドテーブルとして使ったり、壁掛けにしてウォールシェルフとして活用することもできます。 また、別売りのスピーカーフック(699円)を使えば、キッチンのレールなどにも設置可能です。
価格
Sonosのスピーカーとしては、非常に手頃な価格設定も魅力です。日本ではAmazonで14,990円で購入できます。 また、海外では99ドルで販売されており 、Sonosのスピーカーを試してみたいという方にとって、エントリーモデルとしても最適です。中古市場でも人気が高く、Yahoo!オークションやメルカリなどでも取引されています。
使い勝手
WiFi接続なので、Bluetoothスピーカーのように接続が途切れる心配がなく、安定した音楽再生が可能です。Sonosアプリを使えば、スマートフォンやタブレットから簡単に操作できます。 Sonosアプリでは、音量調節や曲の再生・停止などの基本操作に加えて、イコライザー設定やTrueplayによる音響調整など、様々な機能を利用できます。 Trueplayは、スピーカーの位置や部屋の音響特性に合わせてサウンドを最適化する機能で、より高音質な音楽を楽しむことができます。
また、AirPlay2にも対応しているので 、iPhoneユーザーはBluetoothスピーカー感覚で利用できます。
競合製品との比較
Speaker | Price (JPY) | Sound Quality | Connectivity | Features |
---|---|---|---|---|
IKEA SYMPHONISK ブックシェルフスピーカー | 14,990 | 豊かな低音とクリアな高音。Sonos Play:1 に匹敵する音質。 | WiFi, AirPlay 2 | Sonos アプリによる操作、Trueplay 対応 |
Sonos One | 23,800 | バランスの取れた高音質。 | WiFi, AirPlay 2, Bluetooth | Sonos アプリによる操作、Trueplay 対応、音声アシスタント内蔵 |
Anker Soundcore 3 | 7,990 | クリアなサウンド。 | Bluetooth | コンパクトで持ち運びやすい |
同価格帯のBluetoothスピーカーと比べると、音質、接続安定性、機能性など、あらゆる面でSYMPHONISK ブックシェルフスピーカーが優れています。 Sonos Oneと比較すると、音声アシスタント機能やBluetooth接続は備わっていませんが、価格は1万円近く安く、音質もSonosの旧モデルであるPlay:1に匹敵するクオリティを備えています。
長期使用に関する評価
長期使用でも安定した動作と音質を維持できるとの評価が多く見られます。 耐久性も高く、長く愛用できるスピーカーと言えるでしょう。
改善点
対応する音楽ストリーミングサービスが少ない点は改善が望まれます。 LINE MUSICやAWAなど、国内のサービスには対応していません。
問題点
マイクが非搭載のため、音声操作には対応していません。 音声操作をしたい場合は、Amazon Echoなどのスマートスピーカーと連携させる必要があります。 また、壁掛け設置する場合、壁に穴を開ける必要がある点は、賃貸住宅の場合、設置をためらう要因となる可能性があります。
まとめ
IKEA SYMPHONISK ブックシェルフスピーカーは、Sonosの高い音質とIKEAのデザイン性を兼ね備えた、コストパフォーマンスに優れたWiFiスピーカーです。手頃な価格でありながら、Sonosのサウンドクオリティを体験できる点は大きな魅力です。
良い点
- 高音質
- 洗練されたデザイン
- 手頃な価格
- 設置場所を選ばない
- 接続が安定している
気になる点
- 対応する音楽ストリーミングサービスが少ない
- マイク非搭載
- 壁掛け設置には壁に穴を開ける必要がある
総合的に見て、価格以上の価値があるスピーカーと言えるでしょう。特に、Sonosのスピーカーを試してみたい方、デザイン性の高いスピーカーを探している方、そしてコストパフォーマンスを重視する方におすすめです。
このスピーカーは、Sonosのエントリーモデルとして、また、インテリアに自然に溶け込むスピーカーとして、幅広いユーザーのニーズに応えられる製品と言えるでしょう。