BoseのQuietComfort Ultraヘッドホンのレビューです。
Boseのノイズキャンセリングワイヤレスヘッドホンのフラッグシップで、最高クラスの快適性とノイズキャンセリング性能を持つ製品です。
実際に3か月ほど使ってみたのでレビューします。
外観

外観。最近のトレンドを取り入れた、(Boseにしては)ミニマルなデザインです。ロゴの主張も控え目。
一部金属が使われており高級感もあるのですが、色なのか仕上げなのか、いまいち6万円という価格の割にスペシャルな感じが無いのかな、と思わないでもないです。
私が購入したものはブラックですが、これ以外にもルナブルー、サンドストーン、スモークホワイト、ディーププラム、といった個性的でファッションを意識したカラーを選べます。
装着感

装着感は、とても快適です。このジャンルでのBoseの装着感は、頭ひとつ抜けていると感じます。
約250gと軽量で、厚みと適度な柔かさのヘッドバンドで頭頂部も痛くなく、しっかり深さがある柔らかい感触のイヤーカップは耳をすっぽり包んでくれます。
またイヤーカップには空気孔が開けられており蒸れにくい工夫がされています。
長時間の使用も余裕です。夏場以外。
使用感

BoseのQuietComfort Ultraヘッドホンは使用感もストレスフリーです。
着脱検知があるため外すと止まり、再度装着すると自動的にペアリングされます。検知のセンサーの精度は少し微妙で、AirPods Maxほど完璧ではなく、うまく動作しないことも多いです。
アプリによるイコライジングは、低音、中音、高音の3つを操作するだけのシンプルさで、自分好みのサウンドを作ることが出来ます。
マルチペアリングにも対応しています。私はiPhoneとMacで使っていますが、スムーズな切り替えで音飛びもなく、快適に使うことが出来ています。
気になるのは、長押しでの電源オンと、タッチ操作での音量スライダー。慣れるまでは物理ボタンの方が快適だと思いました。
ケースは丈夫なハードケースが付属します。しかし毎回ヘッドバンドを縮めて、畳んで、所定の場所に納めるという少し手間をかけた作業が必要になりますし、ケース自体もカバンに入れると嵩張る大型サイズです。雑に使いたい私には億劫で、ソフトケースが欲しくなります。
音質

一聴してわかるBoseサウンドです。低音に強調感があり、エネルギー感、グルーヴ感、密度感…いわゆるBose感が心地よく、ずっと聴いていたい癖になるような気持ちの良い音です。不思議とこの世界観に慣れると全体的にはかなりナチュラルな音質だという印象を受けるようになります。
Boseらしく低音量時も音痩せしないのでどんな音量でも不満なく音楽を楽しめるのは大きなメリットです。とにかく音楽を楽しめます。
もう少し音質について個人的な印象を書くと、このヘッドホンの音の良さは、”すべての音にパワーが宿っている”といった感じです。悪く書くとアンプを通したような全体的に少し歪んだ音の感触もあり、生楽器の透明感や繊細な表現といった方向性を求めるなら、それは全く方向性が異なるよね、という割り切ったサウンドです。
また、音声コンテンツを長時間聴くのはあまり向いてないと感じました。個人的にはこのヘッドホンよりAirPodsで聞く方が、良い意味で刺激がなく疲れないので好きです。
ノイキャンはとても強力です。周りの人の気配が消えるくらいのインパクトがあります。他の人の大きな声がノイキャンを突き抜けて耳障り、なんてこともありません。
ANC時にはホワイトノイズが常時あります。この価格帯の他の機種と比べても大きめなので気になる人はいると思います。ただし音楽を流せば聞こえない程度です。
外部音取り込みはとても自然です。これはこのジャンルのGOAT、AirPods Maxに近いレベルにあります。
イマーシブオーディオについては、こちらも楽しさに特化したようなチューニングです。ハマる音源だとまるでその楽曲のライブに参加しているかのような没入感がありますが、相性が悪いと単に不自然なサウンドになるだけだったりもします。
良い点、気になる点

- 素晴らしい装着感
- 強力なノイキャン
- 安定したBluetooth接続
- クセになるBoseサウンド
- 優秀な装着検知
- 高価な価格
- ANC時のホワイトノイズ
- 着脱検知は微妙
さすがBoseのフラッグシップなだけあって、私たちがワイヤレスノイズキャンセリングヘッドホンに欲しいものは全て詰め込まれているという印象です。Boseサウンドが好みなら満足出来そうです。
高価な価格と、ANC時のホワイトノイズ、微妙な着脱検知は気になる点です。
AirPods Maxと比較

AirPods Max(USB-C)とBose QuietComfort Ultraヘッドホンの比較です。
外観は、AirPods Maxがアルミニウムの質感だったりミニマルな美しさを感じます。Boseもスッキリして良い感じのデザインだと思います。
音質。これは好みが分かれそうです。AirPods Maxはクリーンで良く言えば正確な、悪く言えば退屈なサウンドです。良い音なのですが、やや禁欲的です。一方のBoseは全体的な荒さはあるものの、これでもかと言わんばかりの低音、一音一音にパワーと説得力があるBoseらしい音質で文句なく音楽が楽しいです。
ノイズキャンセリング。AirPods Maxは非常に強力かつ、ホワイトノイズもほとんどありません。Boseも同じレベルで強力ですが、ホワイトノイズが常時あります。
装着感。AirPods Maxは正直信じられないくらい重く私のような軟弱な首だとすぐ痛くなるレベルですが、ファブリックのイヤーパッドのおかげで夏場も快適です。Boseは圧倒的に軽量で快適ですが、イヤーパッドは蒸れます。
使用感。AirPods MaxはAppleデバイス限定ながら複数デバイス間でもシームレスな連携でノンストレスです。一方、BoseはAppleとの安定した接続も可能な上、どんなデバイスともBluetooth接続して使える柔軟さがあります。
もしどちらかを選ぶとしたら…私はAppleエコシステム内の住人なのでAirPods Maxも使いやすく気に入っているのですが、音楽を楽しめるパワフルなサウンドと着け心地の良さでBose QuietComfort Ultraヘッドホンを選びます。
さいごに

BoseのQuietComfort Ultraヘッドホンのレビューでした。
私は特に、デスクで集中したい時にこのヘッドホンを使います。周りのノイズを遮断し、好みの音楽を流し作業に没頭するとあっという間に時間が経ちます。
BoseのQuietComfort Ultraヘッドホンは、すっきりしたデザインに、最高クラスの装着感とノイキャン、クセになるBoseサウンドが詰め込まれています。
個人的に使ったノイキャンヘッドホンの中では1番のお気に入りです。強くおすすめできます。
第2世代も発売されました。更に良くなってるらしい。
Bose QuietComfort SEも良い

コストコ版のBose QC45、QuietComfort SE。
十分な音質とノイキャン。軽快な装着感と、ミスの無い物理ボタンによる操作。コンパクトなソフトケース付き。
ウルトラと比べても甲乙付け難い製品です。こちらもおすすめ。




